【短】星のカケラが海に落ちた
叶わない願いなんてない。
悲しさだけで終わる感情も。
熱量だけの自分本位で終わる感情も。
だから、二人はまたこの雫の中に身を踊らせて、様々な言の葉を優しく解き放ち、それぞれの元に還していく。
生きとし生けるもの全ての言の葉が、彼らによって甘く優しく溶けていく。
緩く解けて、柔らかく流れて、心折れそうな頑なな願いを、可能な願いへと変えていく。
その為に彼らは、自分の身をゆらゆらと雫の中に揺らして、今宵も舞い踊り続ける。
人々の笑顔を守る為に…。
fin.


