飛鳥くんはクールなんかじゃない
「来週の土曜、忘れんなよ」
「もちろん!」
飛鳥くんに念押しされるけど、忘れるわけがない。
飛鳥くんと家の前で別れて部屋に帰ると、真っ先に机に置いてあるカレンダーにピンク色のペンで書き込んだ。
「あら〜?今年からは私と花火行ってくれないのね」
「ちょっ、お母さん!?」
カレンダーの文字に頬が緩む私の背後から、ひょっこりとお母さんが現れ、そう言われた。
いつのまに!って思ったけど、手にある私の畳まれた洗濯物を見て、持ってきてくれたんだと理解する。
「亜子さんに教えてあげなきゃっ」なんて言いながら嬉しそうに部屋を出て行くお母さんに、思わずため息をこぼした。
それから1週間、私は楽しみで楽しみで仕方なくて。