願い婚~幸せであるように~
「ごめんなさい。ふたりの世界に入ってるとこに、口を挟んでしまって悪いんだけど」


小橋さんとのことが原因となっての話だったから、彼女の存在を忘れてはいないが、幸樹さんしか見えていなかった。もちろんすみれの存在も忘れていない。

すみれは私たちを見守ってくれている。幸樹さんと揃って、小橋さんへ顔を向けた。


「和花さん。今日訪問したときにね、幸樹の顔が生き生きしていたから何かいいことあったの?と聞いたら、妻が今来てるんだとうれしそうに答えたのよ。それを聞いて、いきなりのろけるなんてとちょっと呆れたけど、いい結婚したんだなって思ったわ」

「そうですか」

「で、結婚生活を聞いてみたいと思ったけど、今ふたりを見て良さそうだなと思った。私も彼と話をしたくなったから、先に帰るね。今日はありがとう」


小橋さんは迷いがふっ切れたのかスッキリとした笑顔を見せて、帰っていった。これから恋人と話をした上で、プロポーズの返事を告げるのかもしれない。


「あーあ。和花たちは幸せだし、小橋さんもなんだかんだいって幸せそうだし、私も結婚したくなってきた」

「すみれはお見合いしてみたらどうだ? 母さんたちにも勧められているだろ?」

「勧められてはいるけどね」

「なにか問題があるのか?」
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