願い婚~幸せであるように~
私が笑ってうなずくと、幸樹さんは満足気な笑みを浮かべて、止めていた手を再び動かした。

今夜のメインメニューはチーズハンバーグ。幸樹さんが作ったサラダと一緒に食べる。


「今日陽一郎さんから、イラスト届いたよ。和花も見たよね?」

「うん、一足先に見せてもらったよ。すごい素敵で感動した」

「俺も。イメージ通りだとすぐに電話したら、そんなに興奮するなよと照れていたよ」

「榊社長はツンデレなところがあるよね」

「そうだよな。陽一郎さん、俺たちに噂されていて今頃くしゃみしているかもね」


私たちは盛大なくしゃみをする榊社長の姿を思い浮かべて、笑い合った。幸樹さんとの食事は本当に楽しい。食後にまだ続く話をするのも楽しい。

誰にも邪魔されないで過ごすふたりだけの時間は彼をより愛しくしてくれる。


水族館デートの日は、朝から冷たい風が吹いていて、しっかりマフラーも手袋も身に付けているのに体が震えた。

駅から水族館までの徒歩五分という近い距離を私たちは足早に歩いた。

水族館の中は暖房が効いていて、快適だった。
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