アンバランスな苦悩
玄関で
マコ、スミレ
光汰が見送ってくれた

俺は笑顔で振り返る

「何かあったら
いつでも連絡していいから」

「嫌だよ
絶対にマコたちから
連絡しなんだから!」

マコが強がる

「じゃあ
私は今夜連絡するね」

スミレが笑顔で言う
目には涙を浮かべていた

「アパート先
よろしく!」

光汰が片手をあげた

「じゃ」

俺は家を出た

玄関のドアに
鍵をする

この家は
実家となる

これから
桜さんと住むマンションが

俺の家となる

桜さんと一緒に生きる

スミレと別れて
別々の道を生きるんだ

寂しくなんかない

学校で会えるスミレの笑顔に
癒されながら

生きていこう

俺は
スミレ
マコ
光汰
を守るんだ

桜さんの嫉妬から
守り抜く

だから
これからの生活に

悲しんでいる
暇なんかないんだ

俺は前を見て

見続けて

そして歩いていこう
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