へたれライオン 卒業します
(尊side)

春名の家から
猛ダッシュで帰った俺は
奏多の家のインターフォンを連打した



「だから
 1回押せばわかるって

 で、春名と会えたのか?」



「おう。
 俺さ、春名に好きだって伝えた

 返事もらえなかったけど・・・

 でも、明日デートすることになった!

 奏多お願い!!
 一緒にデートプラン考えて!!」



「よく頑張ったじゃん!

 デートのことなら
 奏多様にまかせなさい!!」


本当に奏多は良い奴だ!




次の日
春名とデートの朝かやって来た


俺は
緊張しまくっている



春名が楽しんでくれるかと
心配ばかりして
歩の歯ブラシをくわえそうになった


「み~こ~と」


隣の家のベランダから
奏多が大声でオレを呼んだ


「か~な~た

 緊張しすぎて
 どうしていいかわかんない・・・」



「また
 へたれライオンが出ちゃってんじゃん!

 奏多さまからの
 ありがたいお言葉を聞くべし!

 デートはまず尊が楽しめ!

 お前が楽しくないデートは
 春名も楽しめないからな!」



確かに
俺が緊張してたら
春名はもっと緊張するよな!



「お前、スゲー良いやつだから
 自信をもって行ってこい!」



「おう!奏多!ありがとな!」



俺は覚悟を決め
春名との待ち合わせ場所に行った

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