香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
ドアの前に座っているネロに声をかける。
「ご主人様、いるわよね?」
ネロは立ち上がって器用にドアノブに捕まり、ドアを開けた。
あ、ノックしようと思ったんだけどな。
「ネロ?」
部屋の奥からアレンの声がして、彼がドア口まで出てきた。
私を見て驚いた顔をする彼。
「クルミ?」
「あの……その……またマッサージをしてあげようかと思って」
まともに彼の顔を見れず、俯いて手をモジモジさせながら説明する。
「嬉しいよ。ありがとう」
アレンが私の手を掴んで部屋に招き入れると、ネロは今度は尻尾でドアを締めて部屋を出ていった。
あっ、ネロ行っちゃった。
今……アレンと部屋にふたりきり。
どうしよう〜!
急に緊張してきた〜。
「クルミ?」
名前を呼ばれハッとする。
「はい!」
「俺はどうすればいい?」
アレンに聞かれ、足湯からやってあげようと思った。
< 119 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop