香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
鬼のような形相で言われ、ビクッとする。
「……私は……旅の者です」
公爵令嬢と言うのは危険だと思った。
盗賊なら金品を奪われて殺される。
いや、どっちにしろ殺されるかも。
「旅の者?その手に持っているのは何だ!」
赤髪の青年は私のスマホに目を受けた。
あっ、マズイ!
咄嗟にスマホを持った手を後ろに隠したら、彼が距離を詰めてきて、長剣が首にピタッと当たった。
「お前、盗賊ではないようだが怪しい」
こ、殺される!
お、お兄さん、怖いです。
剣先を見つめてブルブル震えていたら、一匹の大きな黒豹が赤髪のお兄さんの腕に噛み付いた。
「いてっ!ネロ、お前なんで噛むんだよ!」
豹に噛まれて剣を落とした赤髪の青年は、豹に向かって声を荒らげる。
ネロ?
なんだか……聞き覚えのある名前。
「……私は……旅の者です」
公爵令嬢と言うのは危険だと思った。
盗賊なら金品を奪われて殺される。
いや、どっちにしろ殺されるかも。
「旅の者?その手に持っているのは何だ!」
赤髪の青年は私のスマホに目を受けた。
あっ、マズイ!
咄嗟にスマホを持った手を後ろに隠したら、彼が距離を詰めてきて、長剣が首にピタッと当たった。
「お前、盗賊ではないようだが怪しい」
こ、殺される!
お、お兄さん、怖いです。
剣先を見つめてブルブル震えていたら、一匹の大きな黒豹が赤髪のお兄さんの腕に噛み付いた。
「いてっ!ネロ、お前なんで噛むんだよ!」
豹に噛まれて剣を落とした赤髪の青年は、豹に向かって声を荒らげる。
ネロ?
なんだか……聞き覚えのある名前。