香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
彼は私の唇を貪りながら、私の夜着を脱がしていく。
だが、急に手を止めて、私を見た。
「止めないのか?今止めなければ、このまま抱く」
それは、女を欲している男の顔。
愛の告白なんていらない。
今はただ彼の温もりが欲しかった。
「アレンならいい」
小さく返事をして彼に抱きつく。
恥ずかしいとは思わなかった。
アレンは私の首筋や鎖骨……とキスをしていって、甘い痺れが私を襲った。
肌と肌が触れ合って……彼の熱を感じて私も熱くなって……。
この夜、私達は初めて身体を重ねたーー。



パンパンと空に花火が上がる。
今日は私とアレンの結婚式。そして、私が元の世界に戻る日。
私の心は沈んでいるのに、空は雲ひとつなく晴れ渡っている。
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