香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
ハーッと息を吐くと、彼に布団を被せ、スマホで撮った写真を確認した。
眠れる私の王子様。
スマホの充電がまだ残ってて良かった。
「この写真と思い出だけは持って帰らせてください」
アレンに向かって呟くと、彼の唇にそっと口付ける。
だが、彼の目が突然パッと開き、身体を反転されてベッドに組み敷かれた。
その衝撃で手からスマホがコトッと落ちる。
「アレン?」
起きてたの?
驚きで目を見張る私。
「何か音がしたけど?」
そう私に問いながら、彼はスマホを手に取り、画面を見た。
「俺の……写真?」
自分の写真を見て驚くアレンにあたふたしながら言い訳する。
「あの……間違って機械が動いちゃって」
「嘘だな。目が泳いでる。クルミ……嘘つきにはお仕置きしないと」
その目は笑っていない。
彼が私の頭を掴んで私の唇を奪う。
いつもの優しいキスではなく、息も出来ないくらい激しいキスにクラクラ目眩がした。
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