香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
「背中だけだ。脱いでる間は目を瞑っている」
「途中で目を開けたりしません?」
信用ないな……と思いつつも、彼女を安心させるように告げた。
「見るなら堂々と見る。クルミはどのオイルがいい?」
俺の発言に一瞬絶句する彼女。
だが、それで俺を信じる気になったようで……。
「今私が使ったラベンダーとローズマリー、あとこのスイートアーモンドの香油を」
クルミは気を取り直して香油の瓶を手にとり、俺に渡す。
スイートアーモンドと説明した瓶は、他の物より三倍ほど大きかった。
「スイートアーモンドは多く取って、ラベンダーとローズマリーは一滴ずつでいいですよ」
クルミの説明に小さい頷く。
「わかった。では、目を閉じてドアの方を向いてるから用意が出来たら教えてくれ」
「はい」
彼女が返事をしてクルリとドアの方を向き目を閉じる。
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