ただ愛されたいだけなのに
正紀と出会って、もう一年とすこし。交際を始めてそろそろ一年。これまでに会った回数は、たったの一回——しかも付き合う前に。あの頃から正紀もすこしは大人っぽくなったのかな。変なの。これってまともじゃない。こんなおかしな交際、聞いたことがない。
小腹が空いてきた。クリスマスの日からわたしの食事はようやく色を取り戻した。色を取り戻したと言っても、すぐには元の食事には戻りきれない。いつか正紀に会う時のために、モデルや女優のような肌と、ヘアケア、スタイルを維持しておかなきゃ。童貞は女性に夢を見過ぎているから、毛穴も一つ残らず閉じておかないと、ガッカリされてしまう。
ベビーチーズとトマトを胃におさめた。リコピンたっぷりの真っ赤な天使。
ソファに横になり、戸棚の上の時計に目をやった。もうすぐ夕方だ。正紀が行ってから、二時間たっている。
しばらくボーっと天井を眺めていたけれど、時間を刻む針の音が神経に触り、ユーチューブを開いてヒット曲を流した。
なんだかじっとしていられない。
わたしは早めのお風呂に入った。ストレッチ運動をして、ファッション雑誌を五冊読んで、読者アンケートに辛口コメントを記入していると、ようやく正紀からメッセージが届いた。