ただ愛されたいだけなのに
「難しそう……」
わたしはベッドからおりて、ドレッサーのスツールに座った。
「ゴールデンウィークが待ち遠しい。学校が終わればすぐにゴールデンウィークだよ。はやく学校終わらないかな」
正紀は鼻で笑った。
「まだ始まってすらいないぞ」
「そうだけどぉ、はやく会いたくてたまらない。三ヶ月って短いようで長いし」
「そうだなぁ。今度は俺が夢が住んでる所まで行こうか?」
「えっ? 本気で言ってるの?」
わたしはおどろいて、スツールから落っこちそうになった。「わたしの方に?」
「え? 本気、だけど……」
わたしは姿勢を正し、アクセサリースタンドから、ひときわ輝きを放っているリボンモチーフのブレスレットを取った。クリスマスに正紀から贈られてきたプレゼントだ。
「うれしいけど、ダメ。せっかく会うんだもん。二人で行ったことがないところで会おう」
もしも正紀がわたしの住んでる街に来て、わたしのこのアパートに来ることになったとしたら……正紀が帰宅した後の寂しさが想像つく。きっとあまりの寂しさに、発狂してしまうわ。