この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
 月光のような金髪をくしゃりとかきあげて、ローデリヒ様は真っ青になった。


「ローデリヒ!起きてよかった〜」


 心底ホッとしたような声と共にゾロゾロと人が入ってくる。あんまり会ったことがないエーレンフリート様、宰相、国王様にハイデマリー様まで。ローデリヒ様も目を見開いて彼らを見た。


「何故……」

「急に倒れたんだからびっくりしたんだぜ〜?もう体調はいいのか?」


 エーレンフリート様がローデリヒ様を覗き込む。


「だいぶ良くなった。どうやら媚薬を盛られたらしい」


 ローデリヒ様がジギスムントさんの診断をそのまま言うと、まるで今日の晩御飯を教えるかのような気軽さでエーレンフリート様は口を開いた。


「あ〜、それ盛ったの、オレ」
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