この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
部屋の中を恐ろしいまでの沈黙が支配する。
最初にそれを破ったのはイーヴォだった。
「か、確保ぉ!!」
イーヴォの指示で廊下から騎士が雪崩込んできて、勢いでエーレンフリート様を縛るけど、近衛騎士も上司である近衛騎士団長を縛るのに抵抗があるみたいで、複雑な顔をしている。エーレンフリート様は特に抵抗をしていないので、大人しく縛られたままで床に胡座をかいていた。
「あの果実水か……。どういうことだ?何故お前が媚薬を盛る?」
「いや〜それは……ね?」
「わたくしが説明いたしましょう」
どう説明したものか、といったように視線をさまよわせたエーレンフリート様に代わって、ハイデマリー様が一歩前に進み出る。
「単純な事だわ。ローデリヒ殿下に側室を作ってもらおうと思ったの」
「側室は要らないと言っている」
「ええ。けれど、キルシュライト王族は数が少ないわ」
「……知っている。知っているが、義務は果たしているだろう」
チラリとハイデマリー様が私を見た。まあ、一応二人目妊娠中だし……、ペース的には早い方だと思うんだけど……。
「ええ。でも多い方が良いわ」
「……父上の側室なのだろう?父上が頑張ればいいのではないのか?」
最初にそれを破ったのはイーヴォだった。
「か、確保ぉ!!」
イーヴォの指示で廊下から騎士が雪崩込んできて、勢いでエーレンフリート様を縛るけど、近衛騎士も上司である近衛騎士団長を縛るのに抵抗があるみたいで、複雑な顔をしている。エーレンフリート様は特に抵抗をしていないので、大人しく縛られたままで床に胡座をかいていた。
「あの果実水か……。どういうことだ?何故お前が媚薬を盛る?」
「いや〜それは……ね?」
「わたくしが説明いたしましょう」
どう説明したものか、といったように視線をさまよわせたエーレンフリート様に代わって、ハイデマリー様が一歩前に進み出る。
「単純な事だわ。ローデリヒ殿下に側室を作ってもらおうと思ったの」
「側室は要らないと言っている」
「ええ。けれど、キルシュライト王族は数が少ないわ」
「……知っている。知っているが、義務は果たしているだろう」
チラリとハイデマリー様が私を見た。まあ、一応二人目妊娠中だし……、ペース的には早い方だと思うんだけど……。
「ええ。でも多い方が良いわ」
「……父上の側室なのだろう?父上が頑張ればいいのではないのか?」