この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
二人の様子を見ていたハイデマリーが怪訝そうな顔をする。部屋の中には、国王とハイデマリーだけが残された。
先程までローデリヒが寝ていたベッドに国王は腰を掛ける。ギシリと音が鳴って、重い体を受け止めたベッドのスプリングが凹んだ。
ローデリヒとそっくりの色をした瞳が静かにハイデマリーを見上げる。今まで纏っていた雰囲気が、一転した。
「自分自身のような役割の者を作ろうとしたのか?ハイデマリー」
抑揚のない声を出した国王に驚く様子もなく、ハイデマリーは「ええ」と頷く。
「所作も充分。実家も大きくない。内面は臆病で王太子妃の座を取ろうとはしなくて、それでも外面はしっかりしてそうに見える子。こんなに貴重な人材はいないわ。――王太子妃の公務だけしてもらう人材としては最高じゃなくって?」
「……確かにな」
「屋敷に引きこもっているアリサに王太子妃の公務は出来ないでしょう?無理に表に立てだなんて言うつもりはないの。表に立てなければ、代役を立てればいいだけなのよ」
「合理的だ。……思わず賛成したくなるくらいにはな」
先程までローデリヒが寝ていたベッドに国王は腰を掛ける。ギシリと音が鳴って、重い体を受け止めたベッドのスプリングが凹んだ。
ローデリヒとそっくりの色をした瞳が静かにハイデマリーを見上げる。今まで纏っていた雰囲気が、一転した。
「自分自身のような役割の者を作ろうとしたのか?ハイデマリー」
抑揚のない声を出した国王に驚く様子もなく、ハイデマリーは「ええ」と頷く。
「所作も充分。実家も大きくない。内面は臆病で王太子妃の座を取ろうとはしなくて、それでも外面はしっかりしてそうに見える子。こんなに貴重な人材はいないわ。――王太子妃の公務だけしてもらう人材としては最高じゃなくって?」
「……確かにな」
「屋敷に引きこもっているアリサに王太子妃の公務は出来ないでしょう?無理に表に立てだなんて言うつもりはないの。表に立てなければ、代役を立てればいいだけなのよ」
「合理的だ。……思わず賛成したくなるくらいにはな」