この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
それに、と魔法で書類の山から一通の封筒を浮かび上がらせる。赤い封蝋がされていたであろうそれは、模様の所々に金箔が押されている。
見るからにただの手紙ではなかった。
「アルヴォネンの王太子からの手紙だ。実は今度キルシュライトへ観光しに来るらしい。新婚旅行だと書いてある」
「新婚旅行……ですか。どちらの観光地にお見えになるのでしょうか?」
「いや、観光地ではない。勿論、海の方の観光地にも行くみたいだが、ここキルシュライト王城に滞在したいと言ってきた」
「は……?」
ヴァーレリーは目を見開く。イーヴォも目付きが険しくなった。
隣国の王太子夫妻ともなると国賓扱い。王城に滞在するのは当たり前だが……、新婚旅行という名目で滞在か……。
新婚旅行は行ったことがないので、夫婦水入らずで過ごすものなのではないのだろうか。
「何となく嫌な予感がする。だからアリサの近くに近衛騎士も配置しているが、ヴァーレリーも剣はある程度できるだろう?用心するに越したことはない。出来ればアリサの近くに居てもらいたい」
「分かりました」
見るからにただの手紙ではなかった。
「アルヴォネンの王太子からの手紙だ。実は今度キルシュライトへ観光しに来るらしい。新婚旅行だと書いてある」
「新婚旅行……ですか。どちらの観光地にお見えになるのでしょうか?」
「いや、観光地ではない。勿論、海の方の観光地にも行くみたいだが、ここキルシュライト王城に滞在したいと言ってきた」
「は……?」
ヴァーレリーは目を見開く。イーヴォも目付きが険しくなった。
隣国の王太子夫妻ともなると国賓扱い。王城に滞在するのは当たり前だが……、新婚旅行という名目で滞在か……。
新婚旅行は行ったことがないので、夫婦水入らずで過ごすものなのではないのだろうか。
「何となく嫌な予感がする。だからアリサの近くに近衛騎士も配置しているが、ヴァーレリーも剣はある程度できるだろう?用心するに越したことはない。出来ればアリサの近くに居てもらいたい」
「分かりました」