この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
 頭を抱えてしまったイーヴォをヴァーレリーと共に奇異の目で見るローデリヒ。イーヴォは放っておく事に決めたヴァーレリーは困惑顔で問うた。


「ですが……、私よりイーヴォの方が適任ではないでしょうか?恥ずかしながら、私は初対面の方に好印象を持ってもらえることがあまりないのです」

「とか言って、俺と奥方様が仲良くしちゃったらヴァーレリーちゃん怒っちゃうだろ?」


「死ね」
「処刑」


 ヴァーレリーとローデリヒの声が被る。自身の腕を抱いて震え上がったイーヴォに任せるのは無理だと判断したヴァーレリーは、気乗りしない様子だったものの頷いた。


「友人というのは命令されて作るようなものではないですし、失敗する可能性もあります。ですが、話し相手くらいにはなれるかと存じます」

「それ位でいい。ついでに魔法についてある程度説明してやってくれ。私は感覚派だから、誰かに教えるのはあまり上手くはなくてな」

「それ位ならばお安い御用です」

「助かる」
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