ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「尚がああしたくてしてるんだから大丈夫だろ。それに、あの毒舌魔王に言葉で勝てる気がしない」

「お前が成績トップなのにな」

東輝が言えば、小唄がバンッと机を叩いた。

「そうだよ! 入学以来定期テストから小テストまで全部満点一位って何者だよ!」

「え……ナニモノっていうか、美結のものなんだけど……」

ざわっ。

教室の空気が変わった。

ん? なんか変なこと言ったかな? 小唄が頭を抱えて叫んだ。

「わーっ! 鬼メンタルがここにもいたーっ!」

「お前なんで塚原と付き合わねーの⁉」

東輝と小唄に怒られた。

「なんでって言われても……」

フラれて関係が壊れるのが怖いからだ。

……なんて、情けなくて言えないよ。

「俺は美結のライバルである自分で満足してんの」

< 14 / 289 >

この作品をシェア

pagetop