ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「うん? 謝ることないって。むしろ頼ってくれて嬉しいよ」
ポンポンと美結の頭を撫でる。
ん、ちゃんと乾いている。
僕は一度、カップを机に置く。
「……何があったか、訊かないの……?」
「そういうのは、美結が話せるときを待つよ。とりあえず今は、風邪をひかせないことが最優先」
「わっ?」
言って、毛布を美結にかけた。
頭まで覆って、美結の首のあたりで両手をつけて外套(がいとう)のようにかぶせた。
「かわい。雪ん子みたい」
「想……本当に壊れたよね……」
「こういう俺は嫌?」
「……大好きです……」
言うなり美結は、自分で毛布を摑んで顔をうつむけた。