ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「美結」
「うん?」
「もし、俺が急にいなくなったら……美結はどうする?」
「え……想、どっか行っちゃうのっ?」
美結が目を見開いて見上げて来た。
「そういう意味じゃなくて……俺が、急に命を落とすことがあったら――」
「そんなっ」
美結が声を張り上げた。
僕を見上げる瞳は、驚きから哀しみに変わっている。
「そんな怖いこと……言わないで……」
怖いこと。美結にとって僕のその現実は、『怖いこと』なんだ。
……うん、僕も、美結を失う未来だけは怖くて、描けなかった。
でも、