ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「うん?」

「美結と、……もっと、遅くに出逢いたかった……。そうすれば……」

少なくとも、幼馴染ではなかった。

ライバルでもなかったかもしれない。

それでいい。

別の関係を美結との間に築いていたから。

そうしていれば―――……

ぽん、と尚が、僕の頭を押さえつけるように手を置いた。

「いいよ、それ以上は言わなくて」

……うん。

毒舌魔王のくせに、ときどき優しい尚。

今は……すごく、救われた気がした。

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