毒壺女子と清澄男子
流石はヒモのプロだ、と関心していたらあたし達の気配を察した勇次郎は後ろ手に回した手で左に行け、と示す
素直に従い左へ向かうと簡素な作りのエレベーターがあり、それに乗り込んで5階から1階へと降りる
「ねえ、みさと。なんかこのエレベーター、お線香の匂いがしない? 」
「あ、ホントだ、後ろになんかドアみたいなのが付いてる」
「これってさぁ、ここで亡くなった人専用なんじゃない? 」
「そうかも、だけど目立たずに裏口から出られるし、しょうがない」
若干、薄気味悪い思いはしたが無事に病院からの脱出に成功して自宅へ帰ろうとしたけれど……
夕べと今朝の一件を思い出す
あの物音、そして不気味な隣人
「ねえ、今日未菜の部屋に、泊まっても……」
「あ、もしもーし。ユズ君? あー、うん、いいよーご飯は食べて帰るから用意しなくて、そそ」
ダメだ、例の年下不細工美容師と同棲してるのか
通話を終えると未菜はあたしを振り返り
「皆に救援終わったから来なくていいってメッセージ送っとく、あ、勇次郎もナースいじり終わったから合流するって」
「お気遣いありがとうございます、じゃあ食事でも」
「その前に着替えようよ、で、どこでご飯にしようか? 銀座じゃさすがにヤバイから神田とかに出る? 」
救援のお礼に食事をご馳走する事までサクサク決めた未菜と地下鉄の階段を下りて、女子トイレに向かい、そこで着替えを済ませて神田駅前に広がる飲み屋街で合流した勇次郎と軽く飲んで明日も仕事だからと十時半に解散
しかし行く宛の無いあたしはとりあえずマンガ喫茶で一夜を明かし、翌朝5時にそこを出て出社した
素直に従い左へ向かうと簡素な作りのエレベーターがあり、それに乗り込んで5階から1階へと降りる
「ねえ、みさと。なんかこのエレベーター、お線香の匂いがしない? 」
「あ、ホントだ、後ろになんかドアみたいなのが付いてる」
「これってさぁ、ここで亡くなった人専用なんじゃない? 」
「そうかも、だけど目立たずに裏口から出られるし、しょうがない」
若干、薄気味悪い思いはしたが無事に病院からの脱出に成功して自宅へ帰ろうとしたけれど……
夕べと今朝の一件を思い出す
あの物音、そして不気味な隣人
「ねえ、今日未菜の部屋に、泊まっても……」
「あ、もしもーし。ユズ君? あー、うん、いいよーご飯は食べて帰るから用意しなくて、そそ」
ダメだ、例の年下不細工美容師と同棲してるのか
通話を終えると未菜はあたしを振り返り
「皆に救援終わったから来なくていいってメッセージ送っとく、あ、勇次郎もナースいじり終わったから合流するって」
「お気遣いありがとうございます、じゃあ食事でも」
「その前に着替えようよ、で、どこでご飯にしようか? 銀座じゃさすがにヤバイから神田とかに出る? 」
救援のお礼に食事をご馳走する事までサクサク決めた未菜と地下鉄の階段を下りて、女子トイレに向かい、そこで着替えを済ませて神田駅前に広がる飲み屋街で合流した勇次郎と軽く飲んで明日も仕事だからと十時半に解散
しかし行く宛の無いあたしはとりあえずマンガ喫茶で一夜を明かし、翌朝5時にそこを出て出社した