秘密の同居生活~オレ様副社長の罠にはめられました~
~九条春臣side~
『地味なくせに凛としている…。』
それが葛城夏菜に抱いた最初の印象。
経費のことでおずおずと副社長室に入ってきた葛城は、ひととおり何がおかしいのか俺に説明したあと、顔をあげた。
おそらく伊達メガネであろう黒縁の後ろに隠した瞳の奥を覗きたくなるような顔をしているなと思った。
無表情を装い、わざと目立たないようにしているように見える。
後ろでひっつめた黒髪をおろして、眼鏡をとりはらいたい衝撃に、一瞬、かられた。
葛城が視線を下に落とし、再度用紙のおかしい箇所を指で指し示す。
長くて細い指をしている…。
マニキュアなど施されていない…けれど綺麗な指先。
「お忙しい副社長のお時間をとらせてしまって申し訳ありませんが、課長より今日中に処理をするよう言われておりますので…」
「わかった。今日中に申請しなおしておく。」
葛城のビジネストーンな声で我に返ると、俺は再度PCに顔を落とした。
そして、そのあと、忙しくしているうちに葛城と会ったことは忘れていたのだが…
なぜか、その日の夜葛城と一緒にエレベータートラブルに巻き込まれてしまったのだ。
これが縁というやつなのだろう。
『地味なくせに凛としている…。』
それが葛城夏菜に抱いた最初の印象。
経費のことでおずおずと副社長室に入ってきた葛城は、ひととおり何がおかしいのか俺に説明したあと、顔をあげた。
おそらく伊達メガネであろう黒縁の後ろに隠した瞳の奥を覗きたくなるような顔をしているなと思った。
無表情を装い、わざと目立たないようにしているように見える。
後ろでひっつめた黒髪をおろして、眼鏡をとりはらいたい衝撃に、一瞬、かられた。
葛城が視線を下に落とし、再度用紙のおかしい箇所を指で指し示す。
長くて細い指をしている…。
マニキュアなど施されていない…けれど綺麗な指先。
「お忙しい副社長のお時間をとらせてしまって申し訳ありませんが、課長より今日中に処理をするよう言われておりますので…」
「わかった。今日中に申請しなおしておく。」
葛城のビジネストーンな声で我に返ると、俺は再度PCに顔を落とした。
そして、そのあと、忙しくしているうちに葛城と会ったことは忘れていたのだが…
なぜか、その日の夜葛城と一緒にエレベータートラブルに巻き込まれてしまったのだ。
これが縁というやつなのだろう。