先生の全部、俺で埋めてあげる。



ゆっくりと体を起こして周りを見ると、保健室の雰囲気とはちょっと違っていて。


腕に刺さっているチューブを見て、病院にいることが分かった。




「栄養失調からくる貧血だって」


加ヶ梨先生は深刻そうな顔でそう言った。




「そうですか」


「最近ちゃんとご飯食べてる?」


「いや…」


「なんで…」




なんでって、そんなの先生が一番よく分かってるでしょ。



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