先生の全部、俺で埋めてあげる。



「先生」


「ん?」


「クリームついてます」


先生の唇の横に生クリームが付いてて。


でも先生は両手が塞がっていて、自分でとれない。


クレープを代わりに持ってあげればよかったんだけど。




「ほら」




俺は自分の指で先生の口元についたクリームを拭い取った。




「あ、ありがとう」


そう言いながら先生は俯いてしまって。




先生の耳が赤く染まった。




「…え?」




なんで?



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