先生の全部、俺で埋めてあげる。



よく分からなかった。


先生が俺の話を?


なんだよそれ。


先生は俺のこと彼氏に話してんの?


どこまで?




「ほら、今仕事中でしょ?戻んなくて大丈夫?」


「本当だ、もうこんな時間。そろそろ仕事戻るわ」


彼氏は時計を見ながらそう言うと先生はホッとしているようだった。




「校門まで送ってくれる?」


彼氏の問いに先生は頷いた。


彼氏の後を追ってどんどん俺から離れていく先生。


そんな2人をずっと見ることしかできない俺は
何とも言えない敗北感でいっぱいになった。



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