先生の全部、俺で埋めてあげる。



耳を疑った。




教授は先生のことを知っている…?




「えー知ってるなら紹介して下さいよー」


「ばかもん、何年前の話だと思ってるんだ。さあ、明日締切だぞ、やることやる」


「はーい」


みんなはしぶしぶアルバムを閉じてそれぞれの研究に入った。


まさか、こんな近くに先生のことを知っている人がいたなんて。


教授の後ろ姿を目で追いながら、心臓がバクバクと音を立てるのを抑えた。



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