先生の全部、俺で埋めてあげる。



「里巳くんは蜘蛛タイプなんだね」

って、いきなり訳わからないこと言ってきて。


「自分から捕まえに行くんじゃなくて、罠を張って獲物をじっと待ってる」


「え、っと」


俺はただ疲れてたから休んでただけなんだけどな…。


「私はまんまとハメられたわけだ!悔しい」




今日の先生はいつもよりも表情ゆたかで。


割と高めのテンションに少し驚いている。


なんか、勝手に悔しがってるし。




でもそんな先生が
すごく愛おしく感じた。



< 42 / 338 >

この作品をシェア

pagetop