桝田くんは痛みを知らない
 言葉の節々に抱いた、違和感。


「俺じゃ。ダメなんだ」


 カラオケルームでも。

 保健室でも。


 一緒にいると、感じたことで。


 少し、引っかかったけど。


『うそだあー』

『ホントだって』


 重く、受け止めていなかった。


 それが。


 点と点が、繋がっていくと。


「俺は。自分で自分のことが、わからない」


 ――――線になる。
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