桝田くんは痛みを知らない
 ソフトクリームを買い、日影のベンチにマサオミくんと並んで座る。

 えみるには、ここにいるとメッセを送っておいた。


「美味しい?」

「うん!」


 食べてばかりだな、わたし。

 それもマサオミくんの奢りで。


「お金……」

「いいんだ。僕が、誘ったし」


 とはいえ、パークの食べ物って安くはないから申し訳なくなってくる。

 そうだ。


「わたしもマサオミくんになにかプレゼントしたい!」

「古都ちゃんが僕に?」

「もうすぐ誕生日でしょ」

「あー……。そういえば」

「忘れてたの?」

「うん」

「18歳か〜。オトナだね」

「毎年、自分の誕生日だってこと。古都ちゃんが思い出させてくれるよね」


 そうなの?

 マサオミくんにプレゼント贈ったり、誕生日おめでとうメッセする人は多そうなのに。


 ハッ……

 わたしが当日の0時に送って一番狙うせいか!?
< 232 / 300 >

この作品をシェア

pagetop