桝田くんは痛みを知らない
「僕、古都ちゃんといるよ」


 ――――え?


「2人で行ってきて」

「でも……」


 それじゃあマサオミくんが乗れないって言おうとしたら

 肩にポンと、手を置かれる。


 大丈夫だよって、言われてる気がした。


「そうですか〜? じゃあ遠慮なく行ってきまーす!」


 五十嵐先輩き腕を組み、入場口に向かう、えみる。

 勇者だ。


「ほんと。面白い子だね」


 …………面白い?


「えみるは。活発で。可愛くって。優しい子なの」

「罪滅ぼしのつもりかな」


 ツミホロボシ?


「もっとも、そうだとして。全然納得できないな。こっちは負けたつもりないのに」


 マサオミくんがなにを言っているか、わからない。


「ねえ。マサオミくんの……」


 テキって、誰?


「さて。アイスでも買いに行こうか」

「アイス……!! たべたい!」
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