加瀬くんのカノジョはもうやめる。
ちょうどチャイムが鳴り、
私たちは一緒に体育館へ向かった。
相変わらず加瀬くんは女子に人気で。
体育館に着くと、秒で女子だらけになった。
おぉ…
すごいモテっぷり。
こんなに選びたい放題なのになぁ。
どうして私なんだろう?
不安とか不満とかじゃなくて、
疑問。
でも、
こんなに女子が周りにいて不安にならないのは、
今着てる加瀬くんの上着のおかげかな?
加瀬くんの匂いがする。
私だけ特別って感じがするからかな。
「芹奈どこ行ってたのー。」
「あ、しーちゃんごめんね!」
しーちゃんが私を見つけて寄ってくる。
探してたみたい。
「チアガールはあそこの席って言われたよ」
えぇ。指定なんかあるの。
「これ芹奈のポンポンね。」
しーちゃんは、
水色のポンポンを私に渡してくれた。
「ありがとう!」
しーちゃんは黄緑のポンポン。
しっかり応援するぞー!!