二人の男子に猛アプローチされてます!
しかし、ボールが綾音に当たることはなかった。エイデンが綾音の前に素早く立ち、ボールを受け止めたからだ。

「大丈夫?」

エイデンが綾音に声をかける。女の子たちからは羨ましげな声が聞こえた。

「う、うん。……ありがとう」

綾音がそう言うと、エイデンはそっと綾音の頰に触れた。

「よかった……。お姫様が怪我したらいけないからさ」

また、女の子たちから悲鳴が上がる。綾音は恥ずかしくなってきた。その場にヘナヘナと座り込んでしまう。

「綾音?大丈夫……じゃなさそうだな」

すると、エイデンは綾音を軽々横抱きにした。綾音は胸が高鳴り、顔を赤くする。最近はドキドキしてばかりで心臓に悪い。

「医務室まで運ぶよ」

エイデン!下ろして、と顔を赤くして言う綾音にエイデンは笑いかけた。



そして、待ちに待った日曜日。綾音は胸を高鳴らせながら支度をした。

デニムパンツに赤い水玉のロングシャツを合わせ、ウエストにはサッシュベルトを巻いている。
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