緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
検査場を通過されたらもう見つけようがない。

「莉子!」

振り返ると、スーツケースを引く茅ヶ崎さんがいた。
やっぱりかっこいい。
茅ヶ崎さんを探しながら、たくさんのスーツ姿の男性を見かけたけど、やっぱりダントツでかっこいい。

「茅ヶ崎さん…、あの…」

走り回ったせいで、なかなか息が整わない。

「覚悟は、決まった…、みたいだね」

肩で息をしてる私を見て、何かを察してくれた茅ヶ崎さん。

きっと、この人について行ったら楽しいと思う。
顔が好きって言い続けてきたけど、もちろん素敵なところは他にもたくさんある。
見た目が良いから付き合ったっていうのは、簡単に心を奪われてしまった照れ隠しでもあった。
いつでも、どこにいても優しくて、大人の余裕があって、でも時々無邪気な顔も見せてくれて。
そんな茅ヶ崎さんが、私は大好きだった。

でも…。
その幸せを手放してでも、もう少しいたい場所があることに気が付いた。
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