御坂くん、溺愛しないで。



目の前には私の大好きなミルクプリン。
食べたかったミルクプリン。

本来ならば食べることができたミルクプリン。



「あ、ありがと……あっ」

思わず手を伸ばして受け取ろうとしたけれど、慌てて首を何度も横に振った。



「い、いらない…いらないよ、御坂くんが買ったものだもん……絶対にいらない」

「俺が最後だったんですけど、次回の入荷は来週って言ってました」

「えっ、そ、そんな…」


今の私はひどい顔をしていることだろう。
それほどに悲しかったのだ。

今日がダメなら明日買えばいいという、甘い考えだった私。


「じゃあ先輩がミルクプリン食べてる間、俺と一緒にいてください。条件付きってことなら受け取ってくれますか?」

「……っ」


バレバレな私に、さらなる誘惑をしてくる御坂くんは本当にずるい人。

そんなの乗ってしまうに決まっている。

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