御坂くん、溺愛しないで。



「御坂くん、彼女とかいたことないの?」


慣れていないのは意外だった。

見た目からクールでかっこいい上、優しさを持ち合わせる彼のことを誰も放っておくわけがない。


そのため付き合ったことはあると思っていた。



「ないです」

けれど、どうやら私の偏見だったらしい。
人を見た目で判断するなとはこういうことだろうか。


「そうなんだ…いつも驚かれない?」
「驚かれます。でもまだ俺、高一ですよ」

「まあ確かにそうだね」

「それに中学の頃はバカみたいにバスケに打ち込んでいたんで」


もうすぐで食堂前の階段に着く。
そんな時に御坂くんが足を止めた。


「本当、今思えばバカみたいです」

ふと彼が漏らした本音。
途端に暗い表情へと変わる。

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