御坂くん、溺愛しないで。



とても苦しそうに見え、私まで胸が苦しくなりそうだ。


「そんなことないよ」

バカみたいに打ち込んでたってことは、夢中になっていたということ。


自分が夢中になれるものがあるということは、本当にすごいことだと思う。


「自分ではバカみたいだと思っていても、周りから見たらかっこよく思われてたりするんだよ」


これは自らの経験として。
琴葉に言われたことだ。


「私もね、中学は家庭科部っていう目立たない文化部に入ってて……地味で周りからくだらないと思われていそうだなって勝手に思っていたの。

でも琴葉に言われた。自分の好きなもの、得意なもの、それだけじゃなくて『何か』を頑張れることはすごいんだって」


私は小さい頃から料理やお菓子作りに対して興味を抱いていたから、迷わず家庭科部を選んだ。

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