御坂くん、溺愛しないで。
*
授業はあっという間に終わり、放課後がやってきた。
「あれ?
咲、まだ行かないの?」
とはいえすぐに御坂くんと合流したところで、絶対にまだバスケの練習は始まっていないだろうと思った私はしばらく教室で時間を潰すことにした。
「うん、まだ早いかなって」
「早い?」
「ほら、まだバスケ部の人たちが体育館にいなかったら意味ないし…」
「あー、なるほど。
あんたって結構ずる賢いのね」
ずる賢いって…褒められた気はしない。
「でも練習が始まる前に行ったほうがいいかも」
「どうして?」
「練習の最初はアップだからボール使わないし、それなら始まる前に自主練してる時のほうがいいかなぁ。
ボール使ってるし、あの特有のドリブル音が逆に刺激になるかもだからね」
さすがは琴葉だ。
バスケ関連のことは何でも知っている。