独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる
報われることのない気持ちなら、捨ててしまった方がいい。
だって、私はあの事務所が好きなのだ。神谷法律事務所で、パラリーガルとしてずっと働いていたい。
峰島先生への気持ちを残したまま関係を継続して、彼と久世さんが結ばれるのを黙って見ていたら、私はきっと、今みたいに冷静な気持ちであの事務所にはいられなくなる。
恋も仕事も、なにもかもを失う覚悟は、私にはない。
だから、今決断しなきゃいけないと思った。これ以上、自分のことを傷つけないためにも。
「もう、峰島先生とふたりきりでは会いません」
まっすぐ言い放つと、整った顔がぽかんと口を開けた。
「……は?」