独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる
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五月の連休が明けると、夜は春物のコートを着なくても過ごせるくらい暖かくなる。柔らかなライトに照らし出されたテラス席で、正面に座った水沢あずさが呆れたように言った。
「それはまた……やらかしたね優梨ちゃん」
テーブルキャンドルの柔らかな炎を見下ろして、彼女はビールのグラスに口をつけた。
「朝起きたら隣にイケメン。しかも記憶がないとか、漫画?」
「漫画の話ならどんなによかったか……」
ビールのグラスを掴んだままうなだれる私に、あずさは他人事丸出しで言う。
「まあでも、よかったじゃない。ずっと好きだったんでしょ、その不機嫌王子様のこと」
五月の連休が明けると、夜は春物のコートを着なくても過ごせるくらい暖かくなる。柔らかなライトに照らし出されたテラス席で、正面に座った水沢あずさが呆れたように言った。
「それはまた……やらかしたね優梨ちゃん」
テーブルキャンドルの柔らかな炎を見下ろして、彼女はビールのグラスに口をつけた。
「朝起きたら隣にイケメン。しかも記憶がないとか、漫画?」
「漫画の話ならどんなによかったか……」
ビールのグラスを掴んだままうなだれる私に、あずさは他人事丸出しで言う。
「まあでも、よかったじゃない。ずっと好きだったんでしょ、その不機嫌王子様のこと」