独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

 高校時代に同じ吹奏楽部だった彼女はひとつ年下の二十六歳だけど、妹がいるお姉さんのせいか、ひとりっこの私よりもしっかりした物言いをする。

 進学先の大学は別れたけれど、お互いに都内に就職をしたからこうやってときどき仕事の後に軽くお酒を飲むことがあった。

「ぜんっぜん、よくない。だって覚えてないし。私、あの夜いったいなにを……」

 呆れられるようなこととか、嫌われるようなこととかしてたら、どうしよう。

 グラスにすがりつくようにうめくと、あずさが飄々とした顔でつぶやいた。

「それは大丈夫なんじゃない? だって、また来るって言ってたんでしょ」

 一夜をともにして幻滅したり、こいつ無理って思った相手なら、それっきり関係を断つはずだ、と言って彼女はグラスを傾けた。

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