独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる
やんわり言うと、彼女は勢いよく振り返った。涙目で私を見つめ、抱き着かんばかりに両手を広げる。
「ほら、全然ちがうじゃない。冨永ちゃんは私の癒やし! あんなロボット秘書と一緒にしないでよ」
「えー似てると思うんだけどなぁ」
雪絵は私を見つめると、小さく笑って事務所の扉を開いた。所内に歩を進めていく彼女たちに続き、ドアを閉めながらふとガラスの向こうを見る。
この事務所を設立した優秀な弁護士である所長と鋼鉄の秘書をのみこんだエレベーターは、静かに一階のランプを点灯させていた。