三時は特別な時間

そんな恒音を見て、シオンも微笑んでいた。そして、恒音は時間を見つけてはカフェに足を運ぶようになった。シオンはカフェの常連で、恒音はカフェで会うたびに話を楽しんでいた。

「This song is the most touching song（この歌は一番感動する歌だよ）」

「I was abeautiful star yesterday（昨日きれいな星が見えたんだ）」

「This cake is delicious（このケーキおいしいよ）」

「I was shocked by yesterday's news（昨日見たニュースに衝撃を受けたよ）」

いろいろな話をして楽しい日々を過ごしていたが、恒音が日本へ帰る日が来てしまった。

「また会いに来てくれる？」

恒音が「帰らないといけない」と言った時、シオンはそう言って微笑む。

「もちろんよ！私、カナダに住みたいって思ってるし」

恒音がそう言うと、シオンはホッとしたように笑い、「よかった……」と呟いた。そして、オレンジの石が入った指輪をプレゼントしてくれたのだ。