一夜からはじまる恋
「大丈夫?」
湊が樹の顔を覗き込む。
「はい」
覚悟を決めた樹の返事に湊はにこっと笑いかけてから
「湊です。失礼します。」
とふすまを開けた。



「今日は時間をいただきありがとうございます。」
樹と湊の正面には大きな机を挟み会長と湊の母が座っていた。
部屋の隅には家政婦と石川が立っている。
湊に合わせて樹が頭を下げると湊が話始めた。
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