一夜からはじまる恋

「まだまだ俺たち知らないことばっかりだな。」
「・・・？」
「でもこんなに自分以外の人に興味を持って、新しいことを知っていけることがワクワクするとは思ってなかった。」
湊の言葉に樹も共感した。

お互いの好きなものだけではなく抱えているもの。お互いの両親や過去。いろいろなことを知ることができるのがうれしいと思っていた。

「もっともっと樹のこと知りたい。そう思うんだ。」
「私も同じこと思ってました。」
「敬語禁止」
「ごめん」
湊は夕日を見たまま話し続ける。