一夜からはじまる恋
「そうだね」
「ありがとうな」
「ん?」
「永遠をうんでくれて」
湊はこうしてよく、樹に言ってくれた。
「私こそ。永遠を授けてくれてありがとう」
樹の言葉に湊が少し真剣な目つきになり、キスをした。

「じゃ、二人の時間の締めくくりだな」
「え?」
湊はソファから立ち上がると、樹の体をソファから抱き上げた。

「そろそろ二人目なんてどうですか?」
湊の言葉に樹は耳まで赤くなる。

「・・・お任せします」
小さな声でつぶやき、樹は照れて湊の首に顔を埋めた。
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