君のとなりで恋をします。─上─
「おーい、葵斗。
私の水着にはノーコメントかい。」
清々しいほど見事にスルーされた私は、葵斗に軽くチョップを食らわす。
「香純の水着を褒めたら、
………何か柊吾に悪いだろ?」
いや、その間はなによ。
絶対テキトーに理由つけただけじゃん。
まぁ別にいいんですけど…。
「おい、ニセ乳女。」
遠慮もなく容赦ないコメントをぶち込むこの男は、もちろん桜河。
程よく焼けた肌に、長年水泳で鍛え抜かれた綺麗な筋肉。
おまけに背はスラッと高くて……。
スタイルが完璧すぎるこいつには、残念ながら何も言い返すことがない。