君のとなりで恋をします。─上─
*─*─*─*─
ようやく地面に下ろされたのは、小さな岩場。
さっきまでいた砂浜よりも断然人も少なく、静かだ。
そこに二人並んで腰かける。
「…ほら、話してみろ。」
「もう…あんたって奴は…」
何食わぬ顔でこちらを覗き込む桜河に半分呆れながらも、素直に話すことにした。
正直、桜河と二人きりでいる時と、他の人も一緒にいる時とでは安心感が全く違う。
不思議と自分の本音が言いやすかったり、なぜか涙が溢れちゃったり…
実際、普段から桜河にはよく相談にのってもらっている。