君のとなりで恋をします。─上─
「あんなに可愛くて胸大きい子に迫られたら、やっぱり柊吾も意識しちゃうよね…」
弱音を吐いて俯く私の背中を、桜河はバシっと叩く。
「弱音吐くとか…お前の柄じゃねぇだろ。」
「だってー…」
それでもまだ弱気な私に、桜河は呆れたようにため息をついた。
「あのなー…
男がみんな巨乳好きだって思うなよ?
…少なくとも俺は巨乳好きじゃない。」
…なんだその慰め方。
「いいか?
…胸っつーのはな、 手の平に収まるくらいが 丁度いいんだよ。」
私を慰めるために‘好みの胸の大きさ’について熱弁する桜河に、なんだか少し笑えた。
本当に、不器用なやつ。
でも在り来りな慰めなんかより、余っ程元気になれた。